差別の無い未来へ
伊野尾彗さん、山本浩司さん、玉袋筋太郎さんお誕生日おめでとうございます。
6月22日は、「らい予防法による被害者の名誉回復及び追悼の日」です。これは、2001年6月22日にハンセン病補償法が公布・施行されたことを受けて、2009年から厚生労働省が制定した追悼の日です。
この日には、ハンセン病(らい病)の患者・元患者の方々が長年にわたって経験してきた差別と隔離政策による苦しみに対して、国として謝罪と反省の意を示す追悼・慰霊行事が全国各地で行われています。
ハンセン病は、今では治療法が確立され、他人にうつすことのない病気とされています。しかし、かつては「不治の病」「感染力が強い」と誤解され、患者は長年にわたり強制的に隔離されてきました。1948年に制定された「らい予防法」は、治療という名のもとに、隔離・断種・結婚制限などの人権侵害を正当化してきました。
法が廃止されたのは1996年。それまでの約90年にわたって続いた隔離政策は、多くの人々の人生に深刻な影響を与えました。家族と引き離され、名前を変え、施設の中で生涯を終えざるを得なかった方も少なくありません。2001年に熊本地裁で国の責任を明確に認める判決が出され、その年に「ハンセン病補償法」が施行され、ようやく名誉回復と補償への道が開かれました。
この追悼の日は、そうした過ちを二度と繰り返さないために、私たち一人ひとりが歴史に目を向け、命と尊厳について改めて考える機会でもあります。医療や福祉の現場に身を置く私たちにとっても、病気を理由に差別されたり孤立させたりすることのない社会づくりへの責任を、深く自覚する日でもあるのです。
差別や偏見は、病気そのものよりも、時に人を傷つけます。この記念日を通して、過去の過ちをしっかりと見つめ、命の尊さと人権の大切さを胸に刻みたいと思います。